どうも!
JFA公認コーチとして小学生にサッカーを教えているkoyoです!
私の詳細プロフィールは以下をご覧ください!

サッカーの現場で子どもがコーチたちから「視野が狭い!」と言われて、サッカーにおける視野って何だ?と思ったことはありませんか?
実はサッカーにおける視野は皆さんの考える一般的な視野とは異なります。なぜなら、単に視野を確保すればいいというわけではないからです。
この記事では、サッカーにおける視野の確保について解説していきます。記事を読み終えると、選手たちの視野が確保できているかが応援中にもわかるようになります。
目次
視野とは「認知している」エリアのこと
視野と言われると一般的には見えている範囲のことを指しますが、両目で同時に見える範囲は120°しかありません。また、これを努力でどうにかして広げることもできません。下図を見てください。

これはサッカーの2対1の場面ですが、ディフェンスの選手(白)は画像右側にいる選手(黒)を補足できていません。よって、この見えていない選手が足元で受けようとするのか、裏のスペースに抜けようとするのかが全く分からないので対応できません。
上記は守備側が見えていない場面でしたが、次は攻撃側が見えていな場面です。

黒は正面の味方にパスをします。
この時に、パスを受ける側は自分の背後にいる相手選手を視認できていません。この場合、簡単に白にインターセプト(パスカット)されてしまいます。また、このような場面で相手(白)にボールを奪われるとその選手(黒)はコーチから「視野が狭い!!」と言われることが多いです。
このままでは、両画像とも「見えていない」選手はプレーできません。
では、どうすれば見えるようになるのかを考えましょう。
見て記憶し、次の動きを予測する
視野の確保とは、見えている範囲を増やすことではありません。認知できている範囲を増やすことです。
「どっちも同じやん!」と思った方もいると思いますが、少し意味が違います。見えているということは直接視認しているということ。ですが、先程も説明したようにプレー中にボールと相手を完全に同時に視認することは難しいです。なので、見る順番を付け、先に見た方は記憶しておきます。

先程も使用した図ですが、この状況の前に相手を一度視認しておけば、問題は解決されます。下記画像は極端な例ですが、ボールを受ける前に一度相手がどこにいるのかを確認しています。

このようにして一度相手の位置を確認し、身体の向きをボールの方に戻せば相手の位置がわかっている状態でボールをコントロールできますよね。このような場合、ボールを受ける選手はこんなイメージを持ってプレーします。
「相手が近いから無理に前を向かないでまずはキープしよう」
相手の位置がわかっている状態の場合、無理に前を向くという選択肢は間違いなく消えます。そうなれば、ボールロストすることはまずないでしょう。
さて、実際には人間の視野は120°しかないと話しましたが、このように2カ所を瞬時に見ることでこの選手の視野は一時的に240°になっています。実際のサッカーの場面では、ボールを受ける瞬間には相手が見えていないかもしれませんが、コンマ数秒前の相手の位置が把握できているので、次に相手が何をしてくるかは容易に想像できるわけです。
見えていなくても相手が何をしてくるかがわかってれば対応することは簡単ですよね!
このようにして“認知できているエリア”を増やすためにコーチたちは「首を振れ!」という指示をよく出します。しかし、このようにして認知できる範囲を増やせるということを普段の練習中から教えていなければ無意味ですね。
もしそんな節があるようでしたら、この記事を読んで視野について一歩先をいったあなたがこっそりと子どもに教えてあげましょう!(笑)
サッカーにおける視野と動体視力の関係性

勘のいい方は先程のイメージの記憶というところで「動体視力」が頭に浮かんだかもしれませんが、その通りで動体視力は非常に重要な要素です。
動体視力とは「動いている物体を目で正確に追うことができる能力」です。
サッカーでは首を振って目で追っていますが、やっていることは同じです。そもそも自分が動きながら更に動いている相手を認識する必要があるので、動体視力が如何に重要かがお分かりいただけると思います。
なので、神経系の発達に伴い動体視力などの「見る力」を底上げすることで、その後の発達がより良くなります。
動体視力を鍛えるのはなかなか骨が折れそうにも感じますが、そうでもありません。もちろん、プロの指導の下で機械を使用しながらのトレーニングもあったりもしますが、そこまでお金を掛けられない人の方が多いと思います。次の記事ではそれを踏まえて、手軽に行える動体視力のトレーニング法について考えてみました!こちらの記事も読んで頂けると嬉しいです!

ここまで読んで頂きありがとうございました!
writer koyo